第38回日本小児皮膚科学会学術大会 スポンサードセミナー
明日の皮膚科学

開催日:
2014年7月6日
会場 :
セルリアンタワー東急ホテル
座長
原田 和俊 先生(東京医科大学皮膚科 准教授)
新山 史朗 先生(東邦大学医療センター大橋病院皮膚科 准教授)

講演1
4Dイメージングが拓く皮膚免疫・アレルギーの新基軸

椛島 健治 先生(京都大学大学院医学研究科皮膚科学分野 准教授)

皮膚は接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎など多彩な免疫反応を誘導する免疫臓器です。これらの免疫応答は、皮膚に存在するT細胞や樹状細胞などが重要な役割を果たします。免疫機構は1011に及ぶ多数の免疫細胞が体内を移動し、相互作用し合うことによって誘導される複雑な動的システムであります。したがって、免疫応答誘導プロセスにおいて皮膚免疫担当細胞の相互作用は必須であり、これらの時空間的動態を検証することは、今後の皮膚免疫学の発展における重要課題であります。
我々は、樹状細胞を特異的に欠失させる遺伝子改変マウスや、二光子励起顕微鏡による皮膚免疫細胞のリアルタイムイメージングシステムにより、皮膚の三次元構造、多様な皮膚免疫応答誘導における樹状細胞やT細胞の役割を検証してきました。
本講演では、接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎の発症機序を中心に、当研究室で得られた新知見を紹介します。皮膚免疫の理解を深める基礎医学的見地からのみならず、臨床応用や皮膚と他臓器アレルギーへの進展への観点からも内容を加味し、小児科の先生にも有意義な内容になるように心がけたいと思います。

講演2
髪の毛からはじまる未来の再生医療

天羽 康之 先生(北里大学医学部皮膚科 主任教授)

我々は脂腺導管開口部周囲、毛隆起(バルジ領域)直上のネスチンを発現する細胞が多分化能を有する幹細胞であることを発見し、本領域を毛包幹細胞領域と命名した。
毛包幹細胞は毛包や表皮のみでなく、毛包を形成するのに必要な神経、血管、立毛筋の再生をコントロールしており、皮膚の修復基地として働いている。さらに、毛包幹細胞領域から毛包幹細胞を分離し、切断した坐骨、脛骨神経間や脊髄損傷部に移植すると、グリア細胞に分化して損傷部を再生することができる。
最近我々は、ネスチンを発現する毛包幹細胞領域を血清含有培地で一度増殖させてから幹細胞培養液に戻す手法を用いて、多分化能を有する幹細胞コロニーを大量に培養する手法を開発した。本手法を用いて分離した細胞は、毛包幹細胞領域から純粋分離した幹細胞と同様の多分化能を有しており、マウスの損傷神経を再生した。
ES細胞やiPS細胞は幹細胞の状態で移植すると奇形腫が発生するため、まず臓器特異的な細胞や組織に分化させ、分化した細胞を移植に利用するという臨床研究が主に進められている。一方、毛包幹細胞はES細胞やiPS細胞ほどの多分化能を有さないが、それ故に腫瘍化することがほとんどないため安全性が高く、幹細胞の状態のままで移植が可能であることから、損傷組織に応じたより強力な再生能が期待できる。
本研究は毛包幹細胞による再生医療の臨床応用に向けた一歩になると考えられる。毛包幹細胞の皮膚における多彩な働きを含め、臨床医の視点から報告する。

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